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読書メモ「子どもへの性的虐待」
2008/11/09 [Sun]20:37
category:読書メモ
子どもへの性的虐待 (岩波新書 新赤版 1155)子どもへの性的虐待 (岩波新書 新赤版 1155)
(2008/10)
森田 ゆり

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この本に書かれている現実、決して少なくない性的な被虐待児がこの日本にもいる現実には、慄然とさせられる。
著者は、子供に対する性的虐待が表面化した80年代~90年代の米国が社会全体でその対策に取組み、被害を半減させてきた状況を、実際にさまざまなプログラムを立ち上げることを通して、経験してきた方であり、その状況を日本に紹介し、かつ実際にカウンセラーとして第一線で活躍されている方である。
文書は、真摯で落ち着いた筆致で、決して声高に現状を訴え告発する内容ではない。
性的虐待の加害者は、巷間よく言われているような見知らぬ誰かではなく、被害者となる人のごく親しい人、良く知る人であることが圧倒的に多いとのデータが示される。
その上で、実際に被害にあっている子供の被害状況をいかに確認し、いかに救うかを経験に裏打ちされた実証的な手法で教えてくれる。
何よりも大事なのは、信頼していた大人に傷つけられた子供に対して、心ある、しっかりと訓練をつんだ大人が対応すること。それに尽きるということである。
日本においても、この本に書かれている提言に耳を傾け、早急に制度構築、インフラ整備を図るべきである。待ったなしである。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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