2008/11/03 [Mon]22:38 category: 雑感 更迭の田母神前空幕長、定年退職に 辞職の意思なし (朝日新聞2008/11/3)
更迭された航空自衛隊の田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(60)について、防衛省は3日、同日付で定年退職としたことを発表した。
空幕長の定年年齢は62歳だが、10月31日付で航空幕僚監部付となった時点で階級の「空将」の定年年齢である60歳が適用され、「定年延長」扱いとなっていたという。
田母神前空幕長が自ら辞める意思がないことや、懲戒処分の聴取に応じない意向を伝えてきたことを踏まえ、国会などへの影響を懸念した同省が異例の措置に踏み切ったとみられる。
コメントのしようがないくらいあほらしい事態です。 トンデモ論文を公表し、航空自衛隊内の機関紙などでも同様の発言を常日頃から繰り返していたらしい空自トップの田母神氏を「更迭」したはずなのに、扱いは「定年退職」になっているとは・・・。 これぞ、官僚マジックとでもいうのでしょうか? しかし、素人マジックのレベルにもなっていず、タネも仕掛けも丸見えのなんとも醜悪な自組織保身以外の何物でもない処理です。 懲戒処分もできず、最低でも辞任すらさせられないような状況を放置し、放免してしまうような前例を政府(首相)側が放置するようならそれこそ日本の文民統制(シビリアンコントロール)は絵にかいた餅にすぎなくなってしまうでしょう。 また、このような人物がトップにいることとこのような曖昧な処分しかできないこと自体が、自衛隊内および日本政府内に同様の意見を強力に「信奉」する勢力が、その中枢に厳然として存在していることの証左と言ってもよいでしょう。 おそらく、いち空自だけでなく、陸自、海自も同様な状況にあるのは容易に想像がつきます。 このような勢力から見て、国を守る立場にあると自負する自分たち(軍人、政治家)の発言や行動が封じ込まれる現日本憲法の存在が目障りで仕方がないという思いにもつながるということです。 この件について、このままで終わらせるのかどうかが、麻生政権の本質をはかるリトマス紙の役割をする項目として追加されることになるはずです。
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